301: 川老金剛経
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一巻

臨済宗、石霜楚円下六世、冶父道川が羅什訳金剛経の各段に著語と頌を付したもの。『金剛経川老註』ともいう。恵蔵無尽の淳熙己亥(一一七九)の序によると、はじめ正将劉侯の化縁により、范師栄が刊行したものとする。現存の本は、『曹渓六祖大師慧能解義』を合して、経文と解義の後に頌あり、頌の後に宗&C0-CCF8;(一三一八-九一)の新注を加えるところがあり、末尾には元豊七年(一〇八四)に天台羅適が付した「六祖口決後序」がある。道川が用いた本に、すでに六祖の口決が合せられていたのではなくて、道川以後に何人かがこれを合したのであり 、おそらくは、新注を付した天界寺全室宗&C0-CCF8;その人であろう。和刻本の康暦二年(一三八〇)は、あたかも宗&C0-CCF8;の存世時代に当る。朝鮮に伝えられた『金剛経五家解』とあわせ用いるべきもの。