217: 如浄禅師語録
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二巻

宋朝曹洞宗の代表的禅僧で、わが道元の師として知られる長翁如浄(一一六三-一二二八)の語録。紹定二年(一二二九)、桐柏散吏呂瀟の序あり、建康府清涼寺、台州端巌寺、臨安府浄慈寺、明州端岩寺、天童景徳寺の語録、小参、普説、法語、頌古、仏祖賛、自賛、小仏事、偈頌を収めて、末尾に臨安府霊隠景徳禅寺住持祖泉校勘の刊記と跋その他がある。語録の編者はすべて異なるから、一巻としてまとめたのは、右の祖泉らしい。『永平広録』一の「興聖寺語録」に天童和尚語録到上堂があり、それが仁治三年(一二四二)にはじめて日本に伝来したことが· 墲??る。また、本録が出版されたのは江戸中期で、これにつづいて『天童山景徳寺如浄禅師続語録』が開印される。ともに卍山道白の仕事であり、卍山は両者にそれぞれ序跋を付している。特に後者は「天童遺落録」ともよばれて、如浄が最後に住した天童の語を拾遺せんとするもので、端巌義遠の編であり、仁治二年の春に書かれ道元の後記を添える。しかし、道元の後記は右の『永平広録』の上堂と矛盾し、その出版の新しい点でも多くの疑問をもっていて、面山はすでにこれを贋撰とする(面山撰の「天童如浄禅師行録」参照)。