039: 達摩禅師論
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一巻

1: 約一〇七行。首部を欠く断片ながら、開燿元年(六八一)六月普仁寺主道善の識語があり、初期禅宗の綱要書として注目される。昭和三十二年、関口真大によって紹介せられた。ただし、内容的には達摩の名に仮託したもので、『伝法宝紀』や『楞伽師資記』に偽作として退けているものに当る。

2:ペリオ二〇三九号  約四十七行。首題に「天竹国菩提達摩禅師論一巻」とあり、達摩の名を仮りた初期禅宗の入門書の一つ。禅門の法に多義があって一定せず、各種の異名があるとして、それらの語義と思想を経論によって根拠づけている。別にペリオ三〇一八号に、「菩提達摩論」の表題が見えるが、その内容は『二入四行論』の一部で、本書とはまったく異なる。当時、種々の異本があったことは、『恵雲律師将来教法目録』に、「菩提達摩論一巻」の名があることによっても判る。