131: 禅源諸詮集都序
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二巻(四巻に分つものもある)

圭峰宗密(七八〇−八四一)の撰。『禅源諸詮集』の総序に当る部分で、達摩の禅と教家の主張とを融合統一した一種の教判論。『禅源諸詮集』は、「禅那理行諸詮集」ともいい、初期の禅宗資料を集めたもので、もと百巻、あるいは百六十巻というが、早くより失われて存しない。編者はこの序で、一代仏教を密意依性説相教(人天教、小乗教および唯識)、密意破相顕性教(般若空観系統)、顕示真心即性教(如来蔵系統)の三宗に分け、禅を息妄修心宗(北宗禅)、泯絶無寄宗(牛頭禅、および石頭の系統)、直顕真性宗(馬祖系統および荷沢宗)の三宗と見 ト、両者をそれぞれ相い対応せしめ、最後のものを立場としてこれを体系化し、仏語の教と仏意たる禅は一味であると主張し、本覚の自性に帰一せしめる。また、巻尾に一心真如の随縁生滅する次第を十段階に分ち、黒白の円をもって図示したものがあり、これが宋儒の大極図説などの先例となったものと見られている。現存のものは巻首に裴休の序があるほか、無外惟大、&C0-BE48;文原、賈汝舟等、元代の三序を有するが、さらに明代に天台の居頂玄極が重刊行したものや、朝鮮開版のもの、その他種々の版本が存する。なかんずく、朝鮮に伝わったものは、比較的古 い形をとどめている。「禅の語録」9に収めるテキストはその一つである。黒田亮の『朝鮮旧書考』参照。