116: 洞山録
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三種

「洞山語録」の古いものは伝わらず、明末の『五家語録』をもって最初とする。ついで、わが宜黙玄契が元文戊午(一七三八)に再編して語録と行由に分ち、『宝鏡三昧』『五位頌』その他の歌頌と自誡、辞北堂書などを付載し、特に日本に伝わる洞山の遺語を集めて「洞山悟本禅師語録之余」として巻尾に添え、元趾、永&C0-F042;、覚城、瑞方らが序跋を寄せている。洞山語録のもっともまとまったものは、この本を第一とする。最後に、指月慧印がこれを改編し、『五家語録』の曹山語録とあわせて、 宝暦十一年(一七六一)に重刻したものがあり、一般に『曹洞二師録』として流行している。指月慧印の改編は、実はその弟子瞎堂本光が、玄契編次の二録を研究し提唱するうちに、しだいにその不備を改め、そのすべてを師の指月に帰したものらしい。『五位頌』を曹山の章に移したのもこの本で、それらの本文批評については、『第三禅宗史研究』に詳しい。