067: 般若心経注
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五種
  1. 注般若波羅蜜多心経 一巻 浄覚撰

    前者は首部を欠くが、向達の本によって補充できる。巻首に皇四従伯中散大夫行金州長史李知非の序があり、本書成立の事情を語る。玄奘訳『般若心経』を注したもので、注者浄覚は、別に『楞伽師資記』の編者として知られ、中宗の皇后韋氏の弟であり、出家して太行山に修道し、&C0-F4BF;州弘忍の法を受けた玄頤に嗣いだ人。神竜より開元時代にわたって活躍している。禅者の注釈として注目すべきであり、『霊巌寺和尚請来法門道具等目録』によって、平安時代にすでに日本に将来されたことが知られる。

  2. 般若心経疏 資州&C0-E04D;禅師撰
    • ペリオ二一七八、四九四〇(山田無文老師古稀記念『花さまざま』)
    • スタイン八三九(同右)
    • 為五十二、闕九(同右)
      • 資州智&C0-E04D;は弘忍の法を受けた人で、その『心経疏』のことは、『暦代法宝記』と高麗義天の『新編諸宗教蔵総録』によって知られるが、幸いに敦煌写本数本の校合によって、その全文を得ることができた。禅者の注釈としては、おそらく現存最古である。ただし、同じ系統のものに左記があり、その前後関係については今後の究明を待つ。
      • 般若心経疏
      • 一巻 慧浄法師撰
        • . 続蔵一−四十一
        • スタイン五五四(福井文雅「般若心経慧浄疏の敦煌新出写本」〔「大正大学研究紀要」五十七〕、五八五〇
        • 崑十二(『敦煌劫余録』六)
        なお、別に竜谷大学図書館に蔵せられる『般若心経疏』の断片があり、『西域文化研究』第一の「敦煌仏教資料」に収録されている。

      • 般若心経三注
        • 続蔵一−四十一

        南陽忠国師、芙蓉道楷、慈受懐深の注を合せたもの。古来、禅者の注として尊重されるが、その編成はおそらく五山僧の手になるものであろう。南陽忠国師の注経のみは、貞治三年(一三六四)のわが五山版があり、続蔵以外に寛政三年(一七九一)に玉泉山常徳寺師静が重刊している。また、宇井伯寿が校刊を加えた左記がある。

        • 「南陽慧忠の心経注疏」(『禅の論攷』鈴木大拙博士喜寿記念論文集)
        • 「慈受禅師懐深の般若心経註」(『仏教と文化』)
          • 心経頌 一巻
            • 正蔵四十八

            古来、達摩のものと見られて『少室六門』の第一門に収められるが、歴史的には玄奘の訳経に達摩が注を加えることはないから、右にあげたものと同時頃の作品であろう。唯識系の用語が特色をなす。頌を付するのは、右の竜谷大学本にすでにその例がある。『心経頌』は、目下のところ『少室六門』の本以外に存しないが、近ごろ韓国で編せられた『新刊懸吐禅門撮要』第六章にもこれを収めているから、『少室逸六門』はかつて朝鮮でも行なわれたらしい。