060: 歴代法宝記
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一巻

初期禅宗史書のうち、首尾完具でかつ最大の長巻。五祖弘忍ののち、四川の剣南浄衆寺および保唐寺を中心に盛えた一派の歴史を軸として、禅の思想を体系化せんとするもの。保唐無住(七一四−七四)の滅後まもなく、弟子によって編せられた。はじめ、『鳴沙余韻』七六−Uに収められ、正蔵のテキストによって金九経が新たに校訂したが、その後さらに別の写本数首が見出されていて、目下としては綜合的な校訂を必要とする。また、新羅より四川に入った金和上無相(六八四−七六二)の弟子の活動によるチベット仏教との交渉の史実も、目下新しい課題と ネりつつある。